はじめに
株価2000円→1円
上場廃止で、ほぼ全損しました。
18年間保有した結果がこれです。
しかも
売るチャンスは何度もあったのに
自分の判断で逃しました。
なぜこうなったのか。
正直に書きます。
なお、本記事で書きたいのは特定企業のことではなく、私自身の投資判断の失敗についてです。
そのため、銘柄名は伏せています。

↑実際の株価推移を見ると、買った位置がほぼ天井圏だったことが分かります。
2006年の天井圏で購入し、その後長期下落。途中で売却機会はあったが、保有を継続し、最終的に上場廃止に至りました。
当時の自分の投資ルール
この銘柄を買った2006年当時、私は、いわゆるバリュー投資を意識していて、以下のような基準を持っていました。
- PER15倍以下
- PBR1倍以下
- 売上および利益が伸びている
この会社については「投資会社として今後も利益を出していく会社なのだろう」と考えていました。
購入前には、決算、売上、利益、事業内容は一応確認していましたが、今振り返ると、財務やキャッシュフローまでは十分に見ていませんでした。
当時の私は、そこまで深く理解できていなかったのです。
PERやPBR、売上や利益の伸びには意識が向いていましたが、企業の継続性や資金繰りのような、より本質的な部分までは見れていませんでした。
ルールを破った瞬間に負けは決まっていた
同僚にこう言われました。
「この企業再生を手がける投資会社、これから上がるよ」
当時、その銘柄はネット掲示板でも話題になっており、
いわゆる「時代の寵児」のような扱いを受けていました。
本来のルールには当てはまらない、実態の掴みづらい新興市場の銘柄でした。
今となっては、当時この銘柄のどこが自分のルールから外れていたのかを細かくは思い出せません。
ただ少なくとも、「自分が普段見ていた基準で納得して買った銘柄ではなかった」という感覚だけははっきり残っています。
それでも、
- 信頼している同僚の勧めだった
- 乗り遅れたくない(FOMO)という焦りがあった
- チャートが右肩上がりで、勝てる予感しかしなかった
という根拠のない感情に支配され、
👉 約2000円で100株(約20万円・当時)購入しました。
今振り返れば、自分の「聖域(ルール)」を自分自身で汚した瞬間に、負けは決まっていたのだと思います。
その後の末路
- 一時的に上昇する場面もあった
- しかし長期的には下落
そして最終的に
👉 株価1円
👉 上場廃止
約18年保有し続けた結果がこれでした。
ただ、18年間ずっと一直線に下がり続けていたわけではありません。
一時的に戻す場面もあり、そのたびに「ここで売るべきではないか」と考える瞬間はありました。
それでも私は、「もう少し戻るかもしれない」「今売ったら負けを認めることになる」と考え、結局判断を先送りし続けました。
今思えば、あのとき売れなかったこと自体が、すでに投資判断ではなく感情に支配されていた証拠だったと思います。
そして、もう一つ正直に書くと、私はこの銘柄を長く「保有し続けた」というより、途中からはほとんど「放置していた」に近い状態でした。
特に2007年以降、2023年に上場廃止となるまでの約16年間は、投資判断として真剣に向き合っていたとは言えません。
保有していることは分かっていても、積極的に見直すことはせず、半ば塩漬けのまま時間だけが過ぎていきました。
これは長期投資ではなく、単に損失から目を背けていただけだったと思います。
なぜ売れなかったのか(ここが本質)
理由はシンプルです。
- そのうち戻ると思った
- 売ることで、自分の失敗が確定するのが嫌だった
- 損切りそのものを受け入れられなかった
- 判断を先延ばしにした
👉 典型的な「塩漬け」です。
今振り返ると、当時の私は「どこで売るべきか」を考えていませんでした。
もっと正確に言えば、損切りをしたくないあまり、売るという選択肢そのものを考えないようにしていたのだと思います。
失敗を認めることになるのが嫌だった。
だから、売却の判断をする代わりに、「そのうち戻るかもしれない」と自分に言い聞かせて先送りし続けました。
さらに本質的には、
👉 売るルールがなかった これがすべてでした。
この失敗から学んだこと
ここが一番重要です。
他人の勧めで株を買わない
どんなに信頼している人でも、責任を取るのは自分です。
👉 必ず自分で調べて納得してから買う
自分のルールを破らない
当時の自分にはルールがありました。
それを例外で崩したことが、すべての原因です。
👉 私の場合は、「例外を作ること」が一番の失敗につながりました。
急騰している銘柄には手を出さない
話題株・急騰株はすでに遅いことが多いです。
現在は、「上がっているから買う」は危険だと考えるようになりました。
今ならどう判断するか
今振り返ると、当初の前提であった売上成長が崩れた時点で、保有を見直すべきでした。
少なくとも、買値から20%下落した時点で、損切りを含めて保有継続を再点検すべきだったと思います。
私には、買うルールはあっても、売るルールがありませんでした。
今の私なら、
👉 買う時の条件が外れ、その条件が今後も改善しないと判断した時点で見直す
というルールで判断します。
買う理由が消えたのに持ち続けるのは、投資ではなく願望になってしまうからです。
現在の私の投資ルール
この経験を経て、現在は以下の基準で投資しています。
■ 買う条件
- 売上が3期以上成長している
- 営業利益が安定している
- 時価総額500億円以上
※PER・PBRは参考程度(単体では判断しない)
■ 買わない条件
- 赤字企業
- 営業キャッシュフローが不安定
- 短期で急騰している銘柄
- 時価総額300億円未満
■ 補足ルール
- 300億〜500億は個別判断
- 原則は500億以上を優先
再現性のあるルールにすることが重要だと考えています。
現在の私の売るルール
この失敗を経て、今は買うルールだけでなく、売るルールも意識するようになりました。
私の場合、売却を検討するのは、
- 買った時の前提条件が崩れたとき
- その条件が今後も改善しないと判断したとき
です。
また、一定の目安として、購入価格から20%下落した場合は、必ず保有理由を再点検するようにしています。
以前の私は、買う理由が消えても「そのうち戻るかもしれない」と考えて持ち続けていました。
しかし今は、買う理由がなくなった銘柄を持ち続けるのは、投資判断ではなく感情だと考えています。
なぜ時価総額500億円を基準にしたのか
理由はシンプルです。
👉 小型株はリスクが高すぎるから
小型株は次のような特徴があると思っています。
- 値動きが荒い
- 上場廃止リスクがある
- 業績が不安定
実際に私が保有していた株も小型株でした。
私が時価総額を重視するようになったのは、単に小型株は危険だと言いたいからではありません。
実際に痛感したのは、規模の小さい企業ほど、業績の不安定さや事業の見えにくさがそのまま株価の大きな振れにつながりやすいということでした。
当時の私は、PERやPBRの低さだけを見て「割安で安全そうだ」と考えていましたが、本当に見るべきだったのは、企業の継続性や事業の安定性だったのだと思います。
なお、500億円を目安にしたのは、東証プライムの継続上場基準の一つに流通株式時価総額100億円以上という基準がある一方で、それはあくまで下限に近い水準だと考えたためです。
2022年の市場再編当時、プライム市場の時価総額の中心水準はおおむね600億円前後だったことも踏まえ、私は自分のルールとして、より安全側の目安として500億円以上を原則にしています。
これは絶対的な正解ではなく、過去の失敗を繰り返さないための、自分なりの再現性のある基準です。
現在のポートフォリオとの違い
現在は👇
- 大型株・中型株中心
- 分散重視
- インデックス投資も併用
👉 1社で致命傷を受けない設計にしています。
ただ、最初から今の形にたどり着いたわけではありません。
2007年ごろにこの失敗を「もうどうでもいい」と感じるようになった後も、しばらくはPERやPBRを基準にしたバリュー株投資を続けていました。
失敗だとは思っていても、では何が正解なのかは当時の私には分かりませんでした。
大企業に投資したいと思うこともありましたが、当時は今のようにS株やミニ株が使いやすい環境ではなく、少ない資金で買える小型株に向かわざるを得ない面もありました。
その後、2023年からは、
- インデックス投資
- 大企業の高配当株
を中心にする形に変わりました。
一つの銘柄に大きく依存せず、全体で資産形成する考え方に切り替えたことが、今の自分にとっては一番大きな変化だったと思います。
まとめ
今回の失敗をまとめると
- 他人の勧めで株を買った
- ルールを破った
- 損切りできなかった
- 小型株に手を出した
👉 すべて避けられた失敗でした
そして何より、
「売るルールがなかったこと」が最大の原因でした。
最後に
この経験があったからこそ、今の投資スタイルがあります。
これから投資を始める人には、
👉 同じ失敗をしてほしくない
と思っています。
自分でよく考えて、自分に合った投資方法を見つけること。
これが何より大事です。
迷うなら、まずはインデックス投資から始めるのが無難だと思います。
そのうえで、少しずつ試行錯誤しながら、自分なりのルールを作っていけばいい。
正直、インデックスを安定して超え続けるのは簡単ではありません。
だから、無理に個別株で勝とうとせず、インデックスだけで資産形成するのも十分に合理的だと思います。
私の場合は、一度の大きな損失が、その後の投資に大きく影響することを強く実感しました。
だからこそ、私には大きく負けないための投資法が必要なのです。
投資で一番避けるべきなのは、「勝てないこと」ではなく「一度で退場すること」だと、この経験で学びました。
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